こちらの特別展は終了しました。
一九〇六(明治三九)年、斎藤茂吉は日本画家で歌人の平福百穂と初めて出会いました。そのとき茂吉は二十四歳、百穂は二十九歳。以後、二人は親しく交わり、茂吉の第一歌集『赤光』に百穂が挿絵を提供するなど、その友情を示す作品が数多く残されています。本展では、百穂が手がけた「アララギ叢書」の装丁・挿絵をはじめ、茂吉旧蔵の百穂の絵画作品、寄書葉書などを通して、二人の交友を辿ります。
主な展示資料
書
- 平福百穂 春いまだ寒き流にしづむ石あきらかにして鱗はゐず
画賛
- 平福百穂画・斎藤茂吉賛 玉きはる命をさなく女童をいだき遊びき夜半のこほろぎ
- 平福百穂画・斎藤茂吉・島木赤彦・中村憲吉賛 高原/蓼科はかなしき山とおもひつつ松原なかに入りて来にけり
- 平福百穂画・斎藤茂吉賛 佐原㝫応図/やまなかの泉に光さし居りてわきづるみづは清しといはむ
原稿・歌稿
- 斎藤茂吉 歌集「翠微」序
- 斎藤茂吉 国原小感 国原批評号(アララギ原稿)
- 斎藤茂吉 作歌四十年 あらたま抄
- 斎藤茂吉 「アララギ」昭和22年12月号 六月十四日横手 5首
- 斎藤茂吉 「アララギ」昭和23年5月号 六月十八日田沢湖 11首
- 斎藤茂吉 「アララギ」昭和23年2月号 六月十九日角館町 5首
絵図
- 平福百穂 梅
- 平福百穂 鶯
- 平福百穂 雛人形
- 平福百穂 風神
- 平福百穂 寒雀
- 平福百穂 鶉
- 平福百穂 栗鼠
- 平福百穂 クロス山スケッチ 1920(大9)年11月22日
- 平福百穂 浦上スケッチ 1920(大9)年11月22日
- 平福百穂 島木赤彦スケッチ 1926(大15)年3月28日
- 平福百穂 佐原㝫応スケッチ
- 平福百穂 佐原㝫応
- 結城素明 斎藤茂吉デスマスクスケッチ(複製)
書簡
- 斎藤茂吉 平福百穂宛 1916(大5)年7月21日
- 斎藤茂吉・髙橋四郎兵衛 平福百穂宛 1932(昭7)年8月18日
- 斎藤茂吉・平福百穂(画) 結城哀草果宛 1916(大5)年11月4日
- 斎藤茂吉・平福百穂・土屋文明ほか 結城哀草果宛 1920(大9)年11月20日
- 斎藤茂吉・平福百穂(画)・島木赤彦 結城光三郎(哀草果)宛 1921(大10)年9月10日 東京三人
- 斎藤茂吉・平福百穂(画)・土屋文明ほか 結城光三郎(哀草果)宛 1926(大15)年3月12日
- 斎藤茂吉・平福百穂・高田浪吉 結城哀草果宛 1927(昭2)年9月25日
- 斎藤茂吉・平福百穂・中村憲吉 結城哀草果宛 1930(昭5)年11月29日 備後布野三人
- 斎藤茂吉・平福百穂・土屋文明・岩波茂雄 守谷富太郎宛 1932(昭7)年10月18日 神田末はつにて
- 久保田俊彦(島木赤彦) 結城哀草果宛 1921(大10)年3月26日 『切火』絵葉書
アララギ叢書等
- 斎藤茂吉歌集『赤光』
- 島木赤彦歌集『切火』
- 中村憲吉歌集『林泉集』
- 古泉千樫編『長塚節歌集』
- 斎藤茂吉歌集『あらたま』
- 古泉幾太郎他編『左千夫全集第一巻』
- 島木赤彦歌集『太虚集』
- 村上成之歌集『翠微』
- 土屋文明歌集『ふゆくさ』
- 斎藤茂吉歌集『つゆじも』
- 平福百穂歌集『寒竹』
- 藤澤古實歌集『國原』
- 島木赤彦歌集『柿陰集』
- 高田浪吉歌集『川波』
- 斎藤茂吉随筆『念珠集』
- 加納暁『加納暁歌集』
- 今井邦子歌集『紫草』
- 土田耕平歌集『斑雪』
- 中村憲吉歌集『軽雷集以後』
- 古泉千樫歌集『青牛集』
- 平福百穂『竹窓小話』
- 歌誌「アララギ」第5巻第1号
- 歌誌「アララギ」第16巻第1号
- アララギ25周年記念絵葉書
- 主催
- 公益財団法人斎藤茂吉記念館
- 共催
- 山形県・公益財団法人山形県生涯学習文化財団